5月早川中流域
地元新潟のどの川も盛期に近い状態です。どこに行こうかなぁ〜。久しぶりに広い川でライン出して釣りたいと思い能生川に行きましたが、ありゃま、結構釣り人の姿が見えます。予定変更して早川支流の前川に移動しました。糸魚川市には、能生川、早川、海川、姫川と多くの河川が流れており、それぞれにトラウトが生息しています。釣り場移動が比較的楽なのです。
早川との合流部からチョイ下流に8:00ごろ入渓しました。やはりチョイ遠投して釣りたかったので、早川本流をちょと探ってみることにしました。ここで竿を出すのは初めてです。朝マヅメの時間はとっくに過ぎて、釣れない時間帯からの釣行開始です。
地図
早川中流域
前川合流部
川に入らないで釣り上がりたかったのですが、増水気味で河原が狭くバックキャストを考えると川に入らないとダメでした。ライズは見当たりません。流れが太く早いです。川底の岩にぶつかり複雑な流れを使ってます。太い流れの脇にできる、魚が溜まっていそうな緩い流れを横から狙って行きます。膝までウェーディングして、ゆっくり優雅に竿をふります。ヘタッピなダブルホールを使いラインが失速しないように距離を出します。Akioの腕では川の半分12〜13mしか飛ばせませんでした。毛鉤はいい感じに流れているのに反応ありません。釣れない時間が刻々と過ぎていきます。
少しづつ釣り上がり、前川合流部についた時は12:00ごろでした。全く反応なしでかなり疲労しました。4時間飲まず食わずで粘りましたが、心が折れました。魂を抜かれたような疲労感を味わいながら、河原の岩に腰掛けベストのバックポケットから『おにぎりと凍らせて持ってきたスポーツドリンク』を取り出して川を眺めながら休憩しました。
支流の前川へ
さて、これから前川へ入って行きます。ここは良く釣れる川です。フライフィッシング を始めて間もない初心者のころから、何回も通っています。先の地形が解っていますので気持ちに余裕があります。早川水系では中流域にあたりますが、ヤマメ、イワナの魚影は濃いです。
昔は暴れ川だったのか、ほぼ10〜15m間隔で消波ブロックのようなコンクリートが堰堤のように敷かれています。流れの勢いを弱めるように配置されている感じです。この堰堤の様になっている深みには必ず魚が居ついています。
日は高くカンカン照りでしたので、魚から見つけてもらえるように黒ぽい#12のパラシュートで攻めていきました。
一つ目の堰堤にきました。ライズはしてません。流心の脇をねらって上流側へキャストします。
ティペットが水面にくしゃくしゃに落ちて、後から毛鉤がポトっと着水します。いい感じです。
す~うっと毛鉤が流れます。1mほど流れたところでバチャとアッタクして来ました。釣れたのはウグイさんでした。 なんの疑いもなく虫だと思って飲み込んだのでしょう 口の中にスッポリ毛鉤が入っていました。また、 口の中にスッポリで釣れるということはドラッグが掛かっていなかった証拠でもあります。
フォーセップで毛鉤を外し、魚さんをリリースします。ウグイに飲まれるた毛鉤は粘液でベッチャリしてしまいます。ヌメリをとる「フライ・リフレッシャー」を持っていると便利です。ボトルの中に毛鉤を入れてリフレッシャー液を染み込ませてから取り出し、息を吹きかけて乾かすとヌメリも水分も飛んでくれます。おすすめです是非おためしあれ。
フライライン、リーダー、ティペットをフローティングラインクリーナーでふき取り、毛鉤にもチョット指で撫でるぐらいラインクリーナーを付けます。(フロータント代わりになりますよ。)フライラインが沈み気味になるとドラッグが掛かりやすくなるので、こまめにラインクリナーを使いましょう。フライラインが沈むようになってからクリーナーをコーティングしても効きが悪いですので、浮かんでいるうちから、こまめにコーティングしたほうが釣果があがると思います。
魚が定位してそうなポイントを一つ一つつぶしながら釣り上がります。毛鉤に反応あるものの、なかなかフッキングしませんでした。(こんちくしょーフッキングしやがれーAkio心の声)
魚の気配はあるものの、しばらく釣れない時間が過ぎました。水音を立てないように慎重に川を上がって行きます。次の堰堤が見えてきました。堰堤付近は魚影が濃いはずです。フォルスキャストしながらポイントを絞り込み、深場になっているほぼ流心に毛鉤を落としました。ドンブラコッコと毛鉤が波だった水面を流れて行きます。ガボンと毛鉤周りの空間も飲み込むような感じでイワナが飛び出してきました。
アワセも決まり無事にネットインしました。「やっと釣れたぁ~バンザーイ」←(Akio心の声)。またしても口の中にスッポリと毛鉤が入っています。サイズを測ると24㎝の良型でした。前川のアベレージサイズです。ヒレはピンと張っており角が擦れている感じは無く美しいプロポーションです。魚体は白っぽっく背中の模様は間延びした感じに見えます。お腹が白かったので、養魚放流された魚が大きく育ったと思われます。(天然魚と養殖魚の見分け方はコチラ)
日記には、ストマックポンプの結果はカゲロウの幼虫(ニンフ)しか入っていなかった。と書いています。その写真を撮っておけばよかったと後悔しているAkioです。
鯖模様さばもようのトラウト
まだ釣り上がります。しかし、カンカン照りは体力の消耗が速い。かなりヘロヘロになりながら川を歩きます。今日は大場所での反応が渋い感じだったことも体力消耗を助長しています。
川が2つ3つに分かれて、細い流れを作っているところがありました。1mぐらいの細い流れでしたが、魚が隠れるぐらいの水深はあるようでした。ゆっくり近づき、落ち込みと落ち込みの間にキャストして、すぐさまアウトリガースタイルでドラッグを回避しました。
ポチャと魚の気配がありました。同じように2投目をキャスト。毛鉤が落ちてすぐに食らいついてきました。「ウオッ」とアウトリガーの体勢からのビックリ合わせはバランスを崩しますね。後ろにひっくり返りそうになりました。無事にフッキングしてランディング成功です。
釣れた魚を見てください。
異種交配の第一世代をF1と呼ぶらしいのですが、そのかけ合せた魚種によって、タイガートラウト、ロックトラウト、カワサバなどがいるらしい。どうも釣り上げた魚は、ヤマメとイワナの交配で生まれてくるカワサバと思います。F1トラウトは成長速度は速いが、生殖能力は失われているそうです。自然界で交配したのか?人工的に交配したのか?水産試験場の試験養殖?謎ですが子孫を残せないこの魚に少し哀れみを感じました。
余談ではありますが、新潟県の内水面水産試験場ではアメマスとニジマスの交配種「ミユキマス」の研究をしています。
まとめ
- ほぼ10〜15m間隔で消波ブロックのようなコンクリートが堰堤のように敷かれています。
- 「フライ・リフレッシャー」を持っていると便利です。
- フライラインが沈み気味になるとドラッグが掛かりやすくなる。
- 5月下旬、ストマックポンプの結果はカゲロウの幼虫(ニンフ)しか入っていなかった。
- F1トラウトは成長速度は速いが、生殖能力は失われている 。
- ヤマメとイワナの交配種はカワサバと呼ぶ。
今回の前川は苦戦しました。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。フライフィッシングを楽しめるように経験談を投稿しています。少しでも皆様の上達の糧になればいいなと思って記事を書いています。よろしければ他の記事もご覧くださいませ。Akio
☆☆コメント☆☆