野生の牡鹿に超接近遭遇

姫川(新潟県糸魚川市)
襲われたらヤバかった

姫川水系、支流虫川

7月上旬、姫川水系、支流虫川に釣りに行ったときの出来事です。虫川は糸魚川内水面漁協の管轄です。放流量が多いのでしょうか監視員もよく巡回しています。

虫川は開けたところ、川を隠すぐらい木々が茂ているところが交互にある川です。魚の隠れそうな木陰も多いですが毛鉤のロスト率高いです。フライを振れるところを吟味して釣り上がります。魚影は濃いのですが開けたところにいる魚はかなりスレています。

魚止めの大堰堤が連続します。迂回して堰堤の上にでるのに一苦労します。ここを訪れる釣り人は多いです。

天然記念物の日本カモシカに良く会います。よく野生動物が道路まで出てきますので運転注意です。

そして、ここは熊出没注意地区です。今回はソロで来ました。とても心細い『熊が出たらどうしよう』とビビリながら、最後の部落(民家)付近から入渓しました。道路沿いに川が走ってます。工事車両の大型ダンプが時折通りますので、ここには熊はいないだろうと思ったわけです。

地図

虫川 最後の部落周辺

虫川

釣行記

最後の民家辺りに小橋が架かっています。その手前に水深がありそうなプールがあります。その流れにエルクヘアーカディス♯12をキャストします。

毛鉤はスーッとゆっくり流れています。まだドラッグはかかっていません。プールの真ん中で「バシャン」と反応ありました。アワセも決まりネットインしたのは、15㎝のチビ岩魚さんでした。

一応ボウズは逃れたので証拠写真を撮って、大きくなれよーとリリースしました。

イワナ15cm(photo Akio)
イワナ15cm(photo Akio)

まだ居そうな気配を感じて、再び同じ場所にキャストしました。

さっきよりも上流側で毛鉤の横でガボンとライズがあった。魚体が反転する姿が見えたのですが、かなり大きい魚でした。30㎝ぐらいあったと思います。おそらく食らいつく寸前に毛鉤を偽物と見切ったのでしょう。

パラシュート、ソラックスなシルエットの違う毛鉤を試しましたが反応はありませんでした。粘りましたがAkioのスキルでは釣れませんでした。魚の方が賢いです。

諦めて次に進みます。今、コーチマンパラシュート♯12を付けてます。この毛鉤は、カゲロウパターンなのに陸生昆虫(テレストリアル)もカバーする有名なパターンです。作るのも簡単ですし、とても優秀な毛鉤です。

釣り上がり始め、川が森に飲まれている区間をパスし開けた場所に出ました。低い落ち込みが連続する渓相です。ライズはありませんでした。プールのような水面が落ち着いた流れはありません。比較的流れが早いです。こんなところに居ついている魚は虫を選んで捕食することは少ないようです。目の前に流れてきた虫を捕食してる感じです。ですので毛鉤のサイズは大きくてOKですよ。大きい毛鉤は浮力もありますので使いやすいですよね。

そんなに深くはないようです。フライを流せそうな、長さの瀬がある落ち込みを探っていきます。ふわわっと毛鉤が水面に落ちます。30㎝ぐらい流れたところで「バチャ」と飛びついてきました。15㎝のヤマメさんでした。

次のポイントへキャストします。「ヒット」。またヤマメさんでした。サイズもほぼ同じです。

さあ、次のポイントへキャストします。「ヒット」。またヤマメさんでした。サイズもほぼ同じです。

水音を立てないように、振動を立てないように慎重に歩きます。気配を殺して次のポイントまで移動していきます。

次のポイントへキャストします。「ヒット」。またヤマメさんでした。サイズもほぼ同じです。

稚魚放流したばかりなのでしょうか?チビヤマメさんの魚影が濃かったです。ワンキャスト・ワンフィッシュが続きました。ほんの10mの区間で10匹釣れました。

「絶好調~~っ♪」←Akio心の声

Akioけものに気づかず

渓流の流れるゴーッといった水音がAkioの気配を消してくれます。現在爆釣中です。早く次のポイントへ行きたいところを、ぐっとこらえて音を立てないよう慎重に川を歩きます。

釣りたい気持ちがAkioの警戒心を忘れさせていました。水面だけを見て歩いていました。

ここは、右側が高い土手で藪が茂っていて、その上に道路が通っています。左側は山の斜面でジャングル状態になっています。身を隠せるほどの大きな岩が川の両サイドに点在しています。川幅は狭くなっていて水深は太ももまでありました。

山の斜面、直ぐそこでザワザワと草の揺れる音がしました。クマ‼かと思い「ギョ」としました。股下までウェディングしている状態で動けません。茂みから現れたのは立派な角をもった巨大鹿でした。その距離2~3m!!!

鹿がAkioに気が付き「フン、フン」鼻息を鳴らしています。鹿もびっくりしたのだと思います。これ以上驚かせると反射的に襲ってきそうな雰囲気を感じました。

「動いちゃマズイ」しばらくの間、睨めっこ状態でした。あんな大きいい角で突進されたら大変です。蹴られたら大けがするでしょう。

鹿の鼻息がさらに荒くなってきました。鹿が臆病な生き物のはず、大声出して追い払えるかもと思ったのですが、Akioはビビりすぎて声が出ませんでした。体も硬直していました。

ゆっくり後退りしながら鹿と距離をとります。

鹿との対岸にたどり着きましたが、まだ深くて岸に上がれません。背中を向けて大丈夫なのか?襲ってくるんじゃないのか?と思考が働きましたが、意を決して、目線をそらし、岸に竿を置き、はいずり上がりました。

岸に上がり鹿の方を見ると、まだ、こちらを見て警戒している。

Akioは開き直りました。「襲ってきたら、その時はその時、おまえ(鹿)に興味はないよって素振りで去ればいい」背中を向けてよっくり土手へ藪漕ぎしていきました。恐怖で心臓はバクバクしてます。土手を登り鹿のいた方を見ると、鹿の姿はありませんでした。

もはや釣りどころではありません。車に戻り、民家の中を流れる安心の里川に向かいました。しかし、熊でなくて良かった。と思うAkioです。

渓流のフライフィッシングでは魚に警戒されないように、気配を消して近づきます。野生動物は人の気配があると逃げていくものですが、川歩きでは音もかき消され、動物たちが気配を察知できないときがあるようです。そのため至近距離での遭遇となってしまうことが起きます。みなさんも注意してくださいね。Akioは鹿の他にも至近距離で遭遇した野ウサギがビックリして川に落ちてきたことを経験してます。ウサギも泳げるんですね初めて見ました。

まとめ

  • 虫川は、開けたところ、川を隠すぐらい木々が茂ているところが交互にある川です。
  • 養魚放流が多いようです。
  • 天然記念物の日本カモシカに良く会います。よく野生動物が道路まで出てきますので運転注意です。
  • ここは熊出没注意地区です。
  • 野生動物は人の気配があると逃げていくものですが、釣りしていると、動物たちが気配を察知できないときがあるようです。
  • 野生動物と至近距離での遭遇に注意してください。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。よろしかったら他の記事も読んでくださるとうれしいです。今回は遭遇したのがクマでなくてよかったと胸をなでおろしているAkioです。

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